おんがくおしばい『おじゃま猫とたまご』

~赤ちゃんとお母さんお父さん、そしてかつて赤ちゃんだった人に贈る~

おんがくおしばい『おじゃま猫とたまご』2021年度リーフレット画像
2021年度リーフレット

(2017~)
                
命が誕生するまでの10 か月間の物語

おじゃま猫のニャーゴが大切にしているかわいい「たまご」に
コウノトリさんが命を宿してくれました。
ニャーゴは「たまご」を大切に育てます。
夏秋冬と季節は巡り、やがて春になるとニャーゴのたまごは…

原案・構成・演出:吉田水子 
脚本・作詞:ひきだ愛音& サカイリユリカ(戯曲本舗)https://www.gikyokuhonpo.com/
作曲・作詞:金子 忍 
出演: 吉田水子・金子 忍

 


大小30種類ほどの楽器を持ち替えながら2人の演者が

生演奏で奏で歌い演じる、
お芝居仕立てのコンサート

  =音楽のたくさんあるちいさなおしばいです。
フルバージョンは約50分。

ご覧頂く対象によって3通りの結末を用意しています。

 

児童館や老人ホームでの抜粋版上演を経て、
2017年6月の

成田市文化芸術センタースカイタウンホール公演、

12月のマグカルフライデー参加・神奈川県立青少年センター多目的プラザ公演で好評をいただきました。

 

2018年には『アジア児童青少年舞台芸術フェスティバル2018』『子どもと舞台芸術 大博覧会2018』国立オリンピック記念青少年総合センター)『喜多方発21世紀シアター』(福島県喜多方市)等のフェスティバルで上演しています。

 

 

そのほか、子ども劇場おやこ劇場、保育園、児童センター(児童館)等で、0歳からの乳幼児、小学生、中学生、高校生、大人、シニアの方まで全年齢の方にご覧いただいた上演実績があります。

2021年には、「文化芸術による子供育成事業(芸術家の派遣事業)東日本大震災復興支援対応」として、岩手県下の保育園、学童保育クラブで上演しました。

 

全国の子ども劇場おやこ劇場さん、幼稚園、保育園、小学校、病院、老人ホーム、ホール、赤ちゃんとお母さんお父さんのための成人学級や母親学級などで、年間を通して、訪問公演の可能な作品です。

 

★こども舞台芸術作品ガイド

 “おんがくおしばい『おじゃま猫とたまご』”

  2022年度

 

 

30組程度の母子等を対象の場合は、すべて生音で、間近でご覧いただく形。
幼稚園・保育園・こども園等、80人くらいまでのお客様の場合は、小さな音の楽器を拾う小規模な音響装置だけ用いた形。
90人以上の場合は、音響スタッフと機材を同行した形で公演します。
照明効果はあまり使わない形です。

ホールでの公演の場合は、300名程度までが最適人数です。
この場合、照明効果も入れて、原則、ホールスタッフの方の協力をいただいた上で、音響&舞台監督が同行する形で公演いたします。
料金も変わってきますので、ご相談下さい。

【上演場所の条件等】実務資料のページ

【公演動画】上演作品動画のページ

 

 

『おじゃま猫とたまご』に寄せて   吉田水子

○生まれてくる赤ちゃんたちにやさしい音を聴かせたい
自然の中には、四季折々、心にしみる、やさしくやわらかい音がたくさんあり、昔の子どもたちはそういった音に囲まれて元気に健やかに育っていました。
人工的な音がいたるところに氾濫してる現代、そんな、懐かしい季節の音や風景の音たちを、赤ちゃんの、まだ育っていない耳に出会わせたい。
赤ちゃんのかわいいお耳に、負担のない心地のよい音を聴かせたい。
“おんがくおしばい『おじゃま猫とたまご』”を作ろうと思ったのは、こんな想いからでした。

『おじゃま猫とたまご』では、録音の音は使わず、コントラバスとギターと歌を中心に、すべて演者二人による生演奏と声で奏で、歌い、演じ、表現します。
そして、かわいらしい、ちょっと珍しい小物楽器たちが登場し、赤ちゃんの小さなお耳と真っ白な心に響く、やさしい音を奏でます。
会場の大きさによってはマイクロホンだけは使いますが、小さな会場なら生の息遣いを感じてもらえる、手作りの舞台です。

○音たちが呼び起こす遠い記憶
音には、心の奥深くに眠っている遠い記憶や感情、五感の感覚を呼び起こす不思議な力があります。
そして、赤ちゃんや子どもたちにとって耳なじみのいい音たちは、大人にとっては小さいころに聴いた懐かしい音。
いつか聴いたあの音に触れたとき、かつて赤ちゃんや子どもだったときの感覚を思い出していろいろな気持ちが湧きあがってくる、
そんな経験をおもちの方も多いのではないでしょうか。

また、色が季節や温度などのイメージを連想させるように、楽器の音色も様々なイメージを呼び起こしてくれます。
『おじゃま猫とたまご』では、懐かしい季節や風景の音たちも、大小様々な楽器や擬音楽器の生演奏と声で表現します。
懐かしい音たちを聴いていただくことで、幼い頃に感じたさまざまな感覚や気持ちを思いだしていただけるかもしれません。

○こころに届くことばたち
歌には、ときには自分を奮い立たせてくれたりときには心の傷を癒やしてくれたりする不思議な力があります。
『おじゃま猫とたまご』の中では、オリジナル挿入歌が12曲歌われますが、これらの歌は、
ときには赤ちゃんの誕生を待ちわびるお母さん、お父さんの視点から
ときにはたまごの中の赤ちゃんの視点から
ときにはすべてを見守る大自然の視点から編まれた
ぬくもりのあることば(詩)たちを
ことばの内なる「ことだま」の響きから紡がれた「しらべ」にのせて

子守唄のように、ときに語るように、ときに話しかけるように、
やわらかなやさしい声で歌います。
演奏(伴奏)する楽器も、

ギターとコントラバスを中心に、曲に合わせてその曲の表現する季節や心情のイメージにあった音色の楽器を使います。

つい一緒に口ずさみたくなる親しみやすいメロディーは、生まれてくるその時を待っていた胎児の時の気持ち、
幼いころふれたほのかな手のぬくもり、大人になって忘れかけていたさまざまな気づきを思い起こさせてくれます。

がんばりすぎてちょっとお疲れのお母さんには、ほっとできる癒やしを感じていただけることと思います。

○守られていることへの感謝
赤ちゃんは、お母さんのおなかに命が宿ってから生まれてくるまでの10ヶ月間、お母さんをはじめいろいろな人に守られています。
私たち大人も、遠い昔、お母さんや周りの多くの人に守られて生まれてきました。

そして、命があるのは人間だけではありません。
動物や植物にも命があり、どの命も大切な「地球のたからもの」。たくさんの愛に包まれて育っていきます。
そんな、命へのいとおしみを込めた『おじゃま猫とたまご』の物語は、
赤ちゃんを大切に育てているお母さんお父さんたちには、
赤ちゃんを育てている今だから感じる命の不思議
赤ちゃんが無事生まれてきてくれたことへの安堵
今、自分がここにこうして生きていることの喜び
そして、自分をこの世へと産み出してくれた、お母さん、お父さんへの感謝の気持ちなどを
きっと再び思い出させてくれることでしょう。
また、子どもたちには、自分たちの誕生を待ちわびてくれていたたくさんの人たちの気持ちを感じてもらえることと思います。

○すべての世代に伝えたい命の物語
これまでに、『おじゃま猫とたまご』を、大小様々な会場で、幅広い年齢層のお客様に観ていただきました。
その中で、特に印象的だったのが、特別養護老人ホームでの公演です。
とてもすんなりと物語の世界に入ってきてくださり、

ふだん決して笑顔を見せないという方もおじゃま猫のニャーゴが大切なたまごを一生懸命守り、育てているようすを
とても優しい微笑みを浮かべながらじっとご覧になっていました。
ニャーゴの姿に、ご自身の子育ての経験やお孫さんの成長の様子などを思い出され、重ねてみておられたように思われました。
満面の笑みでご覧になるお年寄りの方々を目の当たりにしたとき、当初は、

赤ちゃんとお母さん、お父さんに観ていただきたいという想いから作り上げた『おじゃま猫とたまご』ですが、
赤ちゃん、子どもたちからお年寄りまで、すべての世代に、一緒に観ていただきたい、という想いを強くしました。

この作品をご覧いただいた後、生まれてくるすべてを慈しみ尊ぶ気持ちを思い出していただけたら、
そして、赤ちゃんへの慈しみだけでなく
「生まれてきてよかった」 
「自分を大事にしてくれて、ありがとう」
と、ご自身の命をも大切に思う気持ちを思い出し、心が温かくなっていただけたら、とても嬉しいです。


『おじゃま猫とたまご』をご覧いただいた方の感想→こちら

 

 訪問公演の実務資料はこちら